ロードバイクにディスクブレーキって必要なの?メリット・デメリット
こんにちは本職マイスターです
あなたはロードバイクのディスクブレーキ化ってどう思いますか?
必要有ると思いますか?無いと思いますか?
とりあえずカッコイイなS5は
今回は最近ロード乗りの間で話題のロードバイクのディスク化について本職の立場からお話していきます。
まあほとんどが愚痴なんですけどね、いつもの事なんでどうかご勘弁ください。
あと初めに言わせて貰いますが、ワイヤーを使った機械式のロードディスクは
使う価値ないですよ。
何回触っても何一つ良さが解りません。
今回はすべて油圧ブレーキのロードディスクを対象にしたお話です。
結論から言っちゃうと「使いたくない」
- ここ最近のロードバイクの進化の流れ
- ロードバイクのブレーキの種類
- ディスクブレーキのメリット・デメリット
- キャリパーブレーキのメリット・デメリット
- なぜロードバイクがディスク化に進んでいるのか?
- ロードバイクのディスクブレーキの行方
- 本職マイスターの思い&まとめ
ここ最近のロードバイクの進化の流れ
かれこれ20年ほど前まではロードバイクの骨格であるフレームの素材には金属のアルミニウムが使用された「アルミフレーム」が主流でした。
現在でも世界最高峰のロードレースといわれる「ツールド・フランス」において、当時のトッププロたちもすべてアルミフレームのロードバイクを使用していました。(アルミニウムにも色々と種類があります)
しかしそれから数年の後、素材にカーボンが使用された「カーボンフレーム」が開発されレースの世界や市場に登場いたしました。
カーボンを素材にしたフレームは軽量で振動吸収性にすぐれるなど、より高性能なマシンを作ることが出来た為、たちまちカーボンバイクが主流へと変わっていきました。
それからわずか数年の間に
カーボンフレーム➜超軽量フレーム➜エアロフレーム
と急速に進化していき同時にロードバイクブームの波も押し寄せました。
ここまでは誰もが納得できる正常進化でしたね。
この頃は毎年毎年、とても魅力的なニューモデルが続々と投入され業界も盛り上がっていました。
ロードバイクのブレーキの種類
一般的には現在も主流のキャリパーブレーキと
その問題のディスクブレーキの2種類です
(ディスクブレーキ)
ディスクブレーキのメリット・デメリット
(機械式のディスクブレーキは問題外)
メリット
・制動力が強い(油圧式の場合のみ)
・ブレーキのタッチ、フィーリングが良い(油圧式の場合のみ)
・コントロールがしやすい(油圧式の場合のみ)
・制動力が天候に左右されない(雨の日も制動力があまり落ちない)
など
デメリット
・構成パーツ的に重量が重たくなる
・ホイールの着脱がやりにくくなる
・素人ではメンテナンスが難しい
・ブレーキの音鳴りがしやすい
など
キャリパーブレーキのメリット・デメリット
メリット
・構成パーツ的に軽い
・ホイールの着脱が簡単で速い
・素人でもメンテナンスしやすい
など
デメリット
・制動力がやや弱い
・制動力が天候に左右されやすい(雨の日は極端に制動力が落ちる)
・ブレーキ面に砂などが付着しやすい
など
ほんとにザックリですけどこんなイメージです。
なぜロードバイクがディスク化に進んでいるのか?
ここからはマイスターの個人的な見解ですのでご了承くださいませ。
最後のまとめでもお話しさせてもらいますが、ここ10数年もの間ロードバイクは上記のようにフレームの素材の変化から超軽量そしてエアロ化と正常進化してきました。
実際はそれだけでなくBBの規格の変更だったり、ケーブルワイヤーの内装化など細かい変化もありました。
この当時は毎年毎年、とても魅力的なニューモデルが続々と投入されていたので本職としてもほんと乗りたいマシンばかりでした。
しかしそれ以降まるでネタ切れのように数年間なんの大きな変化も進化も無いんです。
シマノのコンポーネントなどは僅かに形が変わるだけで最近は重量さえも変わりません。(新たに買い換える必要はまったく無いね)
ユーザーとしても魅力的な新商品が発売されなければ、高いお金を払ってまで買い換えようとは思いませんよね。
そんな背景も後押しして最近はロードバイクのブームも完全に息を潜めてしまいました。
そこでシ〇ノの打開策がこのロードバイクのディスク化だったんですよアンポンタン。
ロードバイクのディスクブレーキの行方
先ほどディスクブレーキのメリットを大まかに書きましたが、これらはマウンテンバイクやシクロクロス車には完全に有利に働きます。
しかしロードバイクに限ってはそうとも言えないんです。
・制動力が強い
いやいや要りませんね、そんな強力なストッピングパワーは!
ロードバイクの7キロほどの軽い車体に、しかも23Cとか25Cの細いタイヤで、
もし急ブレーキをかけたら確実にタイヤはグリップしませんよね。
特にレースの世界では、ロードバイクはMTBほど頻繁に急ブレーキをかけて一瞬にしてスピードを落とすようなシチュエーションや使い方はまずほとんどありません。
詳しいところはシマノに確認した事はありませんが、おそらくロード用のディスクに関しては,そういった事も考慮してどうも制動力を少し落としているようです。
だったらデメリットだらけのディスクブレーキは要らないしキャリパーブレーキで充分!
と思うんです。
マイスターは普段もレースもほぼMAVICのエグザリットブレーキのホイールを使用していますが、もうこれがあればディスクブレーキなんて絶対要らないって思えちゃいますよ。
(MAVICのエグザリットブレーキ)
雨でも晴れでもまったく制動力に変化ないし、ブレーキのタッチもフィーリングもすこぶる良いし、おまけに軽量化も出来るし、構造も簡単なのでメンテナンスもしやすい。
進化させるならキャリパーブレーキを更に進化させて欲しかった。(エアロキャリパーブレーキとかね)
まあ他にも言い切れないぐらいの愚痴が沢山あるんですけど、残念ながらロードのディスク化の流れはさらに加速し、ハイエンドモデルはすべてディスクになり、皆さんが使用する愛車もほぼディスクロードへと変わっていくと思います。
本職マイスターの思い&まとめ
・ロード用の機械式ディスクブレーキは使う価値なし。
・今のディスクロードはどう考えてもデメリットの方が多い。
・実際に使っても「これはイイ」と思わない。
・エクザリッドでいい。
最高峰のロードレース「ツールド・フランス」、UCIのディスクブレーキの使用が実質解禁になった2017年にディスクロードを使用した選手はたった「1名」、しかも平坦レースの数レースのみ。
そして2018年のレースでは数チームがメインバイクとしてディスクロードを使用するまでになったが、それでも山岳レースではパンクした時の対応がすぐに出来ないなどの理由から、旧モデルのキャリパーブレーキのマシンを使用する選手もいました。
マイスターが見ていたある山岳ステージでも、3名の選手の逃げが決まってる中、ディスクロードを使用する一人の選手がパンクしてホイールの交換にかなり時間がかかっていたのを見て大きなため息が出た記憶があります。
言うまでもなくその選手は見事に先頭から脱落してました。
個人的にはとても不本意ですが、ロードバイクを愛するみんなにディスクロードを乗って欲しければもっと進化したディスク用コンポーネントにしなければいけない。
フレームもホイールもコンポーネントもすべてディスク専用に変えるのには相当な費用がかかるんです。
ならば誰が使っても「これはロードバイクの正常進化だ」と思える魅力的なものでなければいけないですよ。
魅力的な商品にロード乗りは目がないしお金も使います。
今のままでは誰も飛び付きはしない。
ほとんどのユーザーがここ数年ディスク化を冷静に見てきたように、まだまだ簡単にはキャリパーブレーキの愛車を変える事ができないだろう。
それはいまだに選手もホビーライダーもみんな、ディスクロードの必要性を感じていないからだ。
そんなことで良いのかシマノさん?
誰もが欲しくなるような、そして本職マイスターも大手を振って皆さんにオススメ出来るような
最良のディスクブレーキシステムをお願いいたします。
ではまた。